大人の外来
20〜40代の女性に多い甲状腺の病気(バセドウ病・橋本病など)。「なんとなく不調」の原因はホルモンバランスの乱れかもしれません。
当院では血液検査と超音波検査で診断可能です。症状チェックリストや治療法について解説します。
はじめに:その「ダルさ」や「イライラ」、ホルモンのせいかもしれません
もしこのような症状が続いているなら、それはストレスや疲れのせいではなく、「甲状腺(こうじょうせん)」という臓器の働きに異常が起きている可能性があります。
当院の「内分泌代謝内科」では、甲状腺をはじめとするホルモンの異常によって起こる病気の診断と治療を行っています。特に20代〜40代の女性に多い病気ですので、気になる症状があればお気軽にご相談ください。

甲状腺は、喉ぼとけのすぐ下にある、蝶が羽を広げたような形をした小さな臓器(重さ10〜20g)です。
ここからは、「全身の新陳代謝(エネルギー代謝)」を活発にするホルモンが分泌されています。
ホルモンが出すぎると…
エンジンが常にフル回転の状態になり、体力を消耗し、動悸や手の震えが起こります(バセドウ病など)。
ホルモンが足りないと…
ガス欠の状態になり、気力が低下し、寒がりになったりむくみが出たりします(橋本病など)。
甲状腺の病気は、症状が多岐にわたるため、「なんとなく調子が悪い」で見過ごされがちです。
以下の項目に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
当院でよく診断・治療を行う代表的な疾患をご紹介します。
甲状腺を刺激する特殊な抗体ができ、ホルモンが過剰に作られてしまう病気です。
症状: 常に全力疾走しているような状態になり、動悸、息切れ、多汗、手の震え、体重減少などが起こります。「眼球突出(目が飛び出る)」は有名ですが、全員に出るわけではありません。
治療: ホルモンの合成を抑える飲み薬が中心ですが、病状によってはアイソトープ治療や手術を選択することもあります(その場合は専門病院をご紹介します)。
免疫の異常により、甲状腺に慢性的な炎症が起きる病気です。
中高年の女性に多く見られます。
症状: 甲状腺の機能が低下すると、新陳代謝が落ち、「老け込んだ」ような印象になることがあります。無気力、物忘れ、寒がり、ひどいむくみ、便秘などが特徴です。
治療: ホルモン値が正常であれば経過観察ですが、不足している場合は甲状腺ホルモン薬(チラージン)を内服して補充します。
甲状腺の細胞が一時的に壊れ、溜まっていたホルモンが血液中に漏れ出してしまう病気です。「無痛性」の名前の通り、甲状腺の痛みはありません。
特徴: 一時的にバセドウ病のような症状(動悸や暑がり)が出ますが、数ヶ月で自然にホルモン量は正常に戻ります。バセドウ病と間違えやすいため、正確な鑑別診断が必要です。
ウイルス感染などが原因で甲状腺に炎症が起きる病気です。
特徴: 甲状腺(首)に「痛み」と「腫れ」が生じ、発熱することもあります。痛みは左右に移動することもあります。
治療: 痛みや炎症を抑える薬(ステロイドなど)を使用し、数ヶ月かけて治していきます。
「甲状腺の病気かどうか調べたい」 そう思った時は、まずは血液検査を行います。
当院では、血液中の甲状腺ホルモン(FT3、FT4)や、脳からの指令ホルモン(TSH)、自己抗体などを測定することで、甲状腺の機能が正常かどうかを診断します。 バセドウ病や橋本病の多くは、この血液検査と問診・触診で診断をつけることが可能です。
※血液検査の結果、腫瘍の疑いがある場合や、より精密な画像検査(超音波エコーなど)が必要と判断された場合は、速やかに連携している専門の医療機関をご紹介いたします。
甲状腺の不調は、適切な治療を行えば劇的に改善することが多いのが特徴です。
「年齢のせい」「ストレスのせい」と我慢せず、笹塚駅徒歩2分の当院へご相談ください。
血液検査だけでも、原因がはっきりすることがあります。